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  07.12.28 追記 矢祭町議会で議員報酬の日給制条例を可決

臨時議会で、議員報酬に1日3万円の日給制を導入する全国初の条例案を賛成7反対2で可決した。来年3月31日から施行される。日額が支給されるのは、議会の定例会と臨時会および委員会へ出席した場合と議長が許可する行事などへ出席した場合となった。年間約2400万円の削減になり、その分を子育て支援などに活用する予定。

 07.12..26      矢祭町で議員報酬を日給制に

12月20日に福島県矢祭町の町議会は、議員報酬を日給制にする特別委員会を設置した。
実現すれば、議会の人件費は現行の3分の1以下になる。全国町村議会議長会などによると、「日給制を導入している地方議会はない」という。 

矢祭町は、政府が主導する「平成の大合併」政策で小規模町村が切り捨てられるとの懸念から、「合併しない宣言」を出して話題になった。また、住民が必要性を感じてないとして、住基ネットも全国で最初に離脱し非接続にしている。地方の時代に自立する自治体として、特異の町づくりには拍車がかかり全国から注目されている。

矢祭町の人口は約6,500人、2,000世帯で一般会計は30億円規模の町で、福島県の中通り地方に位置する。町のほぼ中心に矢祭山があり、矢祭山を回り込みながら久慈川が南北に流れる。
西に八溝山系があり、東は阿武隈高地になっており、南方を茨城県、西を栃木県とする県境の町である。
町の東西に山が連なり、久慈川に沿ってJR水郡線や国道118号が走る。久慈川とその支流沿いに開けた村落があり、道路沿いに田畑や集落が広がり、東館駅周辺に小さな商店が点在する南東北の小町である。

町づくりは、先代町長の根本良一の強いリーダーシップから始まった。根本町長は1937年生まれで石川高校を卒業、高校3年の時父親を交通事故で失い進学を断念し家業の家具店を継いだ。 

1983年4月に町長選挙で初当選し、平成の大合併政策に対して、全国で最初に「合併しない宣言」を出した。この宣言により、職員には後戻りできない意識が醸成され、同時に職員の意識が大きく変わった。
職員は根本町長の姿勢を真摯に受けとめて、人員削減に協力し、経費削減に努め、町民のために奉仕するための多くのプランを打ち出して実行に移した。自宅を出張役場と考えて各種届出や税金などの納付を可能にした。夜間でも受け付けて、証明書などを配布することにした。職務の兼務を推進し組織を改めて効率化した。役場の窓口はフレックス制で対応し、365日間休まず開いている。また、役場職員が消防員となり、消火活動に当たっている。市民サービスは格段に向上した。


根本町長は、着任するとすぐさま自立財政を目指し、猛烈な行財政改革を断行した。まず、自らの報酬をカットし、率先して役場の清掃を行い清掃業者との契約を止めた。助役や教育長や職員が庁舎や周辺の掃除をすることになった。矢祭町庁舎は築40年を経過する木造二階建ての校舎風だが、掃除がよく行き届きいつも清潔である。いまは、女子トイレには髪の毛一本落ちてないほどになった。

矢祭町議会でも議員の意識改革が始まった。自ら議員定数を18人から10人に削減して、議員報酬もカットし、種々の町づくりを推進した。この町の方針は単なる住民サービスの切捨て型の財政再建でなく、行政コストの改善を計り経費削減につなげて、市民に還元するものであった。
少子化対策として、三人目の赤ちゃん誕生に100万円、四人目に150万円、五人目に200万円を祝い金として出す。子育て家庭には、保育所と幼稚園を統合し経費を節約し利用料を下げたり、小中学校の給食費などの各種料金を低額なものにしようとしている。
雇用対策には、企業負担を少なくして誘致し格安分譲住宅団地を用意するなど、議会も活発に町づくりを展開している。

町民も町政に理解を深めて協力するようになり、各種のイベントを積極的にサポートしている。町民対象の世論調査でも、町政への関心や参加への意欲が著しく高い結果が出た。

町長6期目の2003年3月、夫人の病気に伴い介護のため町長選挙への出馬を見送ろうとしたが、町民が大挙して役場に押しかけて直談判した。根本町長は説得されて再出馬し当選した。

注目すべきは矢祭町の財政調整基金の残高である。地方交付税が2000年度の21億9200万円から、2004年度には18億8400万円へと約3億円減少した。しかし、町の財政調整基金は同期間に6億5000万円から11億円に増加させている。2006年度には12億円になった。今後は誘致企業の税収増加によって、財政力指数も高まるという見通しを立てている。

2007年に、根本氏は6期24年を勤め終えて、町長職を助役の古張允氏に譲り勇退した。根本氏の古張允は無投票で初当選を果たした。

後継の古張町長は「住民の目線で物事を見ていくということです。住民の中には様々な意見や立場があるでしょう。最終判断は町長の私がしなければならないですが、できるだけ多くの町民に会って、意見を聞いていきたい。これが私の町政運営の立場です」と言っている。
また、「町民のために一生懸命やる職員の姿を町民は見ている。町民の意識の変化は、そんなところから出ているのでしょう」とも言う。
今後は、「国の法令で命令されない限り合併はしません。寄贈図書でつくった図書館でも、大勢の町民がボランティアとして参加してくれました。行政の施策にこんなに町民が関心を持つ自治体はあるでしょうか。自立した町づくりをやっているからです」

その古張町長が、今回のように議員団の申し出を受け議員の日給制導入を目指している。
議会ではボーナスに当たる期末手当も廃止する。矢祭町の議員の政務調査費はなく、自宅から議会への交通費などの支給もすでに廃止済みである。町議は自ら選択して全国一安い報酬で働く地方議員になる。

現在、同町議の月額報酬は208,000円、議長が300,000万円、副議長は227,000円。期末手当を含め、年間で総額約3,473万円かかる。仮に日給を3万円とすると、定例会や臨時会、委員会、公式行事など年に30日程度の出席で、1人当たり年間90万円前後になる。これまでの約3分の1に抑えられる。今よりも総額2,000万円以上が浮く計算になる。

矢祭町の地方議員は経費削減を図るとともに、「報酬は議員活動の対価」という原点に立ち返り、各地で噴出する議会不信に「警鐘を鳴らしたい」とも言っている。

矢祭町の日給制導入で、国内の地方議員のあり方を巡る議論に拍車がかかりそうだ。欧米では日給制やボランティア制を採り入れている議会もある。日本の現状を見ると、この町のように、町長も議員もボランティアに近い報酬で町づくりに奉仕する姿勢が、多くの市民に支持される時代に来ているようだ。


矢祭行政の展開の補足

議会定数  削減(18人→10人)
組織改革 七課体制を五課体制に改革
報酬削減 町重要職・議員報酬削減
職員削減 職員の人数は減らしたが、給与削減は行わず
窓口業務の改革 フレックスタイム導入 年中無休の役場 窓口平日は7時半〜18時半まで 
職員自宅の出張役場 町民は職員自宅で各種届出と納付が可能になった。
保育所と幼稚園一元化 保育時間は平日7時25分から18時45分まで。土曜日は7時45分から12時45分まで
地域通貨 地元商店会が発行するスタンプ券(買い物の際に2万7000円で500円分)で、町税等の公共料金や介護保険料含む各種公共料金を支払うことが可能にした。
職員の消防隊 役場職員が消防員として、消火活動にあたっている。
税金滞納対策 職員自らが回収にあたる。夜は超過勤務手当のつかない課長クラスが担当
住民基本台帳 ネットワークシステムに非接続。 2002年7月全国で最初に離脱を宣言。個人情報保護の観点と、利用者が年10人足らずだったことが理由
もったいない図書館 設立するために、全国から蔵書の寄贈を募り、約1年間で約43万5000冊の寄贈を受けた。収納容量に到達したため図書の募集は終了した。
介護保険料 福島県一安い
出生祝い金 三人目の赤ちゃん誕生に100万円、四人目に150万円、五人目に200万円




 07.12..23 八王子市のインター北地域開発 

 八王子市では、「道の駅八王子滝山」周辺の都有地約20ヘクタールを含むインター北地域を「郊外大型店を核とした商業集積地」として開発する計画が議論されている。黒須市長は、「昭島市、日の出町などに買い物客が流れており、逆に市外から人を呼ぶためにここに拠点が必要」と説明しているが、八王子駅前商店街などが大反対して攻防戦が続いている。

 八王子市は2003年に「市産業振興マスタープラン」を策定し、南大沢、高尾地区などの7地域の活性化を目指して、「八王子市中心市街地等活性化検討委員会」を設置した。委員会では市当局とJR、京王八王子駅周辺の中心市街地の活性化を最優先したい商業関係者の意見が対立している。市民アンケートでは中心市街地活性化を優先する方向が出た。また、当初に市側がインター北地域の開発を明確にしてなかったことも、商業関係者の不満を煽った。

 八王子駅周辺は、伊勢丹、大丸、西武、丸井などの百貨店が次々に撤退した。この20年間に、北口の横断歩道橋、地下駐車場整備などに総事業費計524億円が投じられた。しかし、消費者の東京へ向いた流れは加速している。その上に西多摩の流通大戦争が激化し、立川駅周辺の商業地域と昭島駅北口の大ショッピングモール・モリタウン、武蔵村山市のダイヤモンドシティ・ミュー、圏央道日の出インターに近接するショッピングセンター・イオンなどの大型郊外店が次々にオープンし、八王子商店街のダメージは増す一方である。

 八王子商工会議所は、「中心市街地活性化協議会」を立ち上げて、「八王子の街がむちゃくちゃになる」として、中心市街地重点化の対策を迫っている。


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